うちの園長先生

その後普通に幼稚園には通っている。

ある日、ジェーンが幼稚園から帰ってきて
「ジェーンな先生してん。しずかにって英語でなんていうんやった?」
と言ってきた。

いったい何?何が幼稚園でおこったのかしら。

同じ日に幼稚園のママ友が
「うちのHが園長先生が入ってきて英語しゃべってん。
何言うたか忘れたけどな。」
と言ってたらしい。

同じ日Aくんがジェーンに
「りんごって英語でアップルやよな?」
って聞いていた。

こんな光景をあまりみたことがないので印象的だった。

この3つを合わせて考えてみても何か普段と違うことが
起こったに違いない。

次の日、担任の先生に聞いてみた。
園長先生が入ってきて
「今日はジェーンちゃんの英語を教わりましょう。
立ちましょうは英語でなんていうの?」

「じゃあ、座りましょうは?」

「静かには?」

とジェーンを立たせて聞いたらしい。
ジェーンはちゃんと
「Stand up.」
「Sit down.」
と言ったらしい。

静かには答えれなかったようでパパに聞いといて
と言われたみたいだ。
「Be quiet」
と日常茶飯にリリーに言っているが
日本語の意味が分からなかったのかもしれない。

先生は何もおっしゃってなかったが
ジェーンの最近のことでいろいろ相談した
ことの一つの対策として園長先生は
ジェーンに皆の前で発言する場を与えたのか
ジェーンのことを皆にもっと知ってもらおう
と試みたのかと思った。

家に帰ってジェーンに皆の前で英語言うのが嫌じゃなかったか
と聞いてみると、楽しかったと答えていた。

園長先生は自ら保育に携わる方だ。
朝には必ず園の門に立っていて
「おはようございます!」
と元気にご挨拶をされる。
そして一言子供に話しかけられる。

幼稚園の教師という職業を誇りに思い
子供達とその親の成長を願われている園長先生だ。

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